「マリモコネクト」
つながりと共助による
新たな価値創造
リアルとICTでつくるコミュニティで、
地域を元気に!
株式会社マリモ × AsMama
<お話をうかがった方>
(株)マリモホールディングス
矢田辺 和樹 さん
AsMamaとはどんな取り組みをしていますか?
現在、株式会社マリモの本社がある広島市西区と、市内でも多くの自社マンション供給実績のある南区の2エリアにて「マリモコネクト」と称して地域アプリ「マイコミュ」を実装するとともに、地域の担い手の発掘・育成、様々な交流イベント等を通じた懇親や地域活性化を推進し、自立自走するコミュニティ形成支援の実証事業を行っています。
西区では、地域の方々に栄養たっぷりのおいしい食事をお届けしたいとの思いから始まった自社運営の「まりも食堂」に、コミュニティスペース「マリモコネクトひろば」を併設。そこで、本取り組みに賛同いただいたシェア・コンシェルジュをはじめとした周辺地域の方々の得意やスキルを活かし、体操教室や託児、英会話教室等、生活や子育て支援を目的とした様々なイベントを開催いただくことで、地域のみなさんの交流の場として活用し、人と人のつながりを育んでおります。
南区では商業施設「ゆめタウン広島」の中にある「TACHIMACHI」というスペースで定期的にマルシェやおさがり交換会、クリスマス会といった交流イベントを開催。取組みの認知を広げるとともに、エリア内の自社マンション住人が地域住民とつながるきっかけづくりを進めています。
弊社とご一緒される決め手になったことは何でしょうか?
私たちは、分譲マンションを単なる建物ではなく地域の一部としてとらえ、その地域を元気にしていきたいと考えています。そうした考えに基づき2010年から「つながりデザインプロジェクト」を展開してきました。具体的には、入居者様が地域に溶け込みやすい環境づくりとして、地域清掃や、町内の自治会や教育機関への寄贈などの活動、地域の方々に参加いただけるようなイベントの実施などです。しかし、地域コミュニティの活性化については十分な実感が得られず、本格的な取り組みが必要だと感じました。
色々と調べていく中で、コミュニティ形成において自立自走の重要性を認識し、地域の担い手やツールの必要性に気づきました。ICTだけ導入して地域コミュニティを作る事例は色々あったのですが、継続浸透していないケースが多く、またイベントだけだと一過性でコミュニティが醸成されている印象がありません。ICT+リアルなつながりの両方を大切にしているところはないか?と模索した中で、AsMamaにたどり着きました。
広告媒体として実施するビジネスモデルのICTコミュニティは、大都市でしか成り立ちにくい。そこに頼るマネタイズの仕組みは、地方供給が多いマリモの分譲マンションでのコミュニティ作りには合致しにくいのではとの課題意識がありました。その点、小さな地方エリアでも実績のあるAsMamaは、私たちのソーシャルビジネス意識の志向と一致しており、今後も幅広い地域に対応できるのではと考えました。
協働スタートしてからプロジェクトに変化はありましたか?
広島市南区と西区での「マリモコネクト」の実証事業が始まり、アプリ登録会員数は市内で1300人、シェア・コンシェルジュも50人を超えました。地域住民の興味が高まり、「マリモコネクト」を知る人が増えています。
特に西区では、シェア・コンシェルジュ主催の自主交流会が活発で、「マリモコネクトひろば」の予約が埋まっている状態ができてきています。また、住民主導のコミュニティが形成されつつあり、ひろばを活用したお子さんのあずかりあいといった、子育ての共助等も生まれています。シェア・コンシェルジュ同士が協力し、コラボイベントやつながりが育まれている様子も日々感じています。
今後期待していることはありますか?
先ほどお話したように、西区はいい形でコミュニティが育まれている印象をもっていますが、南区は認知度は上がってきているものの、担い手がつながりを十分に育めていないようにも感じます。商業施設のオープンなスペースは認知には向いていますが、地域の人と人をつなぐためには西区の「マリモコネクトひろば」のように少しクローズドで小規模な「場」が鍵となりそうです。
南区でも、西区のような適切な場の発掘と、交流しやすい環境を整えていくことで、よりつながりや共助を生んでいけたらと願っています。
また、南区のマンション住人の、ゆめタウン等での交流イベントへの参加が増えてきたので、地域アプリへの登録も今以上に増やしていきたいです。
地域のことをよく知るシェア・コンシェルジュとの連携も引き続き大切にし、地元の情報をしっかり把握した上でのコミュニティ醸成を期待しています。
株式会社マリモ
https://marimo-ai.co.jp/